私が登壇スライド作成で意識していること
今日(2024/07/07)は弊社、クラスメソッドの創立記念日ということで、 普段とは違う方向性のブログを書いてみようと思います。
普段 社内外で登壇する際の「スライド作成」で私が意識していることを書きなぐってみます。
自分が伝えたいことを軸にする
「 これを一番伝えたい! 」メッセージをまず考えます。 そのメッセージを軸にスライドを作成します。
メッセージを考えた後には、主に以下のようなことを構想します。
- このメッセージを理解するためには、どのような前提知識を伝える必要があるだろうか
- このメッセージに説得力を持たせるには、どのような付加情報を盛ると良いだろうか
- このメッセージを時間内に伝えるためには、どのようなストーリを構築すると良いか
一番伝えたいメッセージを軸にする
軸を持つことで、スライド作成がスムーズに進みます。 なおかつ一貫した、ブレの無いスライドになります。
聴いてくれる人を把握する
登壇イベントの特性を理解します。
- イベントのテーマは
絞られているか / 曖昧か
- イベントのターゲットは
初心者向けか / 経験者向けか / 多様か
- 参加者は聴くセッションを
選択できるか / 固定されるか
イベントの特性に併せてスライドの内容を調整します。
「ここは役に立った」を最大化する
なるべく多くの参加者に「 ここは役に立ったなあ 」と感じてもらえるように心がけています。
例えば初心者が参加されているイベントであれば、もちろん「初心者向けの内容のスライド」を盛り込みます。 さらに経験者もいらっしゃる場合は、その人向けに「少し突っ込んだ内容のスライド」を差し込んだりします。
多様な参加者に配慮したスライド構成イメージ
(イベントのテーマやターゲットが広いものは、スライドの作成難易度が必然的に高くなります…)
各スライドのタイトルをぼやかさない
スライドのタイトルに そのスライドのメッセージを入れる ように心がけています。
例えば 「Amazon EC2の概要」を伝えるスライドを1枚作るとします。 そのまま EC2の概要
というタイトルではなくて、 EC2は仮想サーバーを提供する
と書いたほうが、分かりやすいです。
タイトルにメッセージを書く
多少タイトルが長くなりますが、 1スライド 1メッセージ を実現しやすくなるメリットが大きいです。 タイトルは一番フォントサイズが大きいので、 参加者の目に留まります。
また、スライド作成もスムーズに進みます。 タイトルにメッセージを書いて、本文に補足情報を書く、 といった線引ができます。 本文はメッセージを補強する情報だけでいいのです。 余分に情報を入れる必要はありません。
スライド同士は疎結合にする
全てのスライドを、全て真剣に聞ける人は少ないです。 これは非難する意図ではありません。 人の話を聞き、理解するには集中力が要ります。 さらに仕事に関する通知など、色々な中断が発生するかもしれません。
なので、「前のスライドで話したXXXはつまり…」みたいな 依存関係はできるだけ作りたくないです。
スライド同士は疎結合にしつつ、 全体を俯瞰すると1つのストーリになっているような構成が理想です。
後で見返しやすいスライドにする
「発表後にスライドをゆっくり見直したい」といった要望は多いです。 長い目で見ると、ほとんどのスライドは発表用ではなく、参考資料として活用されます。
なので、私としては「その文字を読むだけでストーリになるスライド」でも 問題ないと思っていますし、そのようなスライドを目指しています。
もちろん、その文字は「伝えたいメッセージを伝えるため」に必要最小限であるのが理想です。 補足情報を入れたい場合は、別途ブログで解説するのが良いです。
そのほか細かいところ
細々と意識しているところを雑多に書きます。
- フォントはヒラギノ丸ゴシック :: 「丸いフォントは読みやすい」と、どこかで見ました
- 箇条書きを多用しすぎない :: 前後の文脈を曖昧にします
- フォントは大きくする :: 見やすく!
- 上下に少し余白を作る :: 何かと上下部分が隠されることが多いです (以下画像)
Speaker Deck 埋め込み表示
[番外編] 登壇時に意識していること
実際の登壇時に意識していることも、雑多に書いてみます。
- 事前に練習する :: アドリブに弱いので
- ふらふらしない :: 修論発表の練習で、 「よく身体が左右にふらふら動いている」と指摘されていました
- なるべく人を見る :: 「文章を読んでいる感」ではなく 「人に伝えている感」を出せれば話しやすいです。 頷いてくれる人は神様です。特に見ましょう
- フィラーを多用しない :: 「ええと」や「あー」をなるべく言わないようにしたいです
- スライドの文章をそのまま読んでも良い :: アドリブに弱い + 緊張しがちなので、これぐらいの心持ちでいます。 「画面をずーっと凝視して、文章をそのまま棒読みする」 でもしない限り、参加者は違和感を感じないと思います
おわりに
登壇スタイルは人それぞれです。 ぜひ皆さんのご意見も聞かせてください。
ちなみに去年の創立記念日は、また別のポエムを書いてます。